コールセンターの電話自動化はどこまでできる?受付・FAQ・振り分けを業務別に整理
記事概要:コールセンターの電話自動化は、受付・FAQ対応・振り分けといった業務ごとに自動化のしやすさが異なります。本記事では、AIに任せやすい業務と人による対応が必要な業務を表や具体例で整理し、ボイスボット(AI電話自動応答)やチケットシステムを使った導入時の運用設計を解説します。人手不足に悩む日本のコールセンター担当者に向けて、自社に合った自動化の範囲を見極める判断軸を紹介します。
本記事の目次
電話自動化の範囲を考える
「コールセンターの電話自動化はどこまで実現できるのか」と悩む担当者は少なくありません。日本では人手不足や採用難が続くなか、電話対応の負荷をどう軽くするかは多くの企業にとって切実なテーマです。しかし電話業務は一律ではなく、機械に任せやすい業務と、人にしか対応できない業務が混在しています。まずは全体像を、次の表で整理します。
| 業務分類 | 具体例 | 自動化のしやすさ |
|---|---|---|
| 受付 | 予約・注文番号確認 | 高い |
| よくある質問対応 | 営業時間・料金案内 | 高い |
| 振り分け・取次ぎ | 部署への取次ぎ | 中程度 |
| クレーム・契約変更 | 例外対応・重要判断 | 低い |
この表からもわかるように、「自動化しやすいかどうか」は業務内容が定型的か、判断の余地がどれだけあるかによって決まります。機能紹介の前に、まず自社の電話業務がこの4分類のどこに当てはまるかを洗い出すことが、無理のない導入の出発点になります。
受付業務
受付は、決まった項目を聞き取るだけの業務のため、最も自動化に向いています。
- 来店・配送の予約受付
- 注文番号・会員番号の確認
- 各種変更依頼の一次受付
ポイントは「聞き取って終わり」にしないことです。聞き取った内容をチケットシステムへ連携し、担当者が確認できる状態にして初めて機能します。本人確認が絡む項目や聞き間違いが起きやすい番号読み上げは、復唱確認の設計が必須です。
また、受付を24時間対応にするか、営業時間内に限定するかによっても後工程の設計は変わります。夜間や休日に受け付けた内容は、翌営業日にまとめて処理するのか、緊急性の高いものだけ別扱いにするのかを、事前にルール化しておくと運用開始後の混乱を防げます。

よくある質問対応
営業時間や料金など、答えが決まっている質問はAIチャットボットやボイスボット(AI電話自動応答)による一次対応と相性が良い領域です。ただし電話は聞き流されやすいため、要点を絞って伝え、詳細はSMSやメールに誘導する設計が有効です。
- 案内内容の元になるナレッジは、電話・チャット・Webで統一する
- 一度に伝える情報量を絞り、詳細は別チャネルに誘導する
- 件数の多い上位の質問から着手し、範囲は段階的に広げる
案内内容が更新されないまま放置されると、終了したキャンペーンや古い営業時間を案内し続けるリスクがあります。誰が・どの頻度でナレッジを更新するかを、自動化の設計と同時に決めておくことが大切です。
振り分け・取次ぎ
用件を聞き取り、適切な部署へつなぐ振り分けも自動化の対象になります。流れの一例は次の通りです。
着信 → AIが用件を聞き取り → 定型の用件はその場で回答 → 判断が必要な用件は担当部署へ取次ぎ → やり取りをチケットに記録
※物流会社を想定した架空のケースとして、配送状況の確認はAIが即時対応し、集荷依頼や請求確認は担当者へつなぐ、という設計が考えられます(実在の導入事例ではありません)。
振り分けを設計する際は、次の点を確認しておくと安心です。
- 誤って振り分けても、すぐに人へ戻せる導線があるか
- 顧客が「担当者につないでほしい」と伝えた時点で、追加の質問をせず引き継げるか
- 取り次いだ内容の要点がチケットシステムに残り、担当者が同じ内容を聞き直さずに済むか
AIによる用件の聞き取りが完璧であるとは限らないため、こうしたセーフティネットを併せて用意しておくことが、振り分けの効果を実感するうえで欠かせません。
自動化しにくい業務
以下のような業務は、AIだけで完結させることが難しい領域です。
- クレーム対応(感情面への配慮が必要で、シナリオ通りの回答では納得を得にくい)
- 契約内容の変更・解約(個別事情に応じた柔軟な判断が求められる)
- 個人情報や法令が絡む確認(誤った案内がそのままトラブルに直結する)
「自動化できるか」ではなく「誤った場合の影響がどれだけ大きいか」を基準にすると、対象業務の線引きがしやすくなります。無理にAIに任せず、早い段階で人につなぐ設計にしたほうが、結果的に顧客満足にも業務効率にもつながります。

導入時の運用設計
- 範囲を絞る:件数が多く、内容が定型的で、誤りが起きても影響が小さい業務から着手する
- 履歴を一元化する:AI対応・有人対応をチケットシステムで一括管理し、担当者間の引き継ぎ漏れを防ぐ
- 定期的に見直す:AIがどこまで正しく処理できたか、どこで人への引き継ぎが発生したかを定期的に確認し、想定外の用件が多い場合はナレッジを見直してから範囲を広げる
この3ステップを月次などのサイクルで繰り返すことで、次にどの業務を自動化の対象に加えるべきかを、感覚ではなくデータに基づいて判断できるようになります。
まとめ
コールセンターの電話自動化は「できる・できない」で一律に語れるものではなく、受付や振り分けのように定型的な業務ほど任せやすく、クレームなど重要な判断を伴う業務は人による対応が欠かせません。人手不足が続く日本の労働市場において、限られた人員をどの業務に集中させるかを見極めることは、コールセンター運営の重要な経営課題になりつつあります。自社の電話業務を棚卸しし、どこを自動化し、どこを担当者に残すかを業務単位で見極めることが第一歩です。範囲を絞って小さく始め、運用データを見ながら段階的に広げていく進め方が、結果的に最も無理のない電話自動化につながります。
Udeskは、ボイスボット(AI電話自動応答)とチケットシステムを組み合わせ、電話対応の一次受付から取次ぎ・記録までを一つの業務フローとしてつなげられる点が強みです。
FAQ
Q1. コールセンターの電話自動化は、全ての電話に対応できますか? A. いいえ。受付やよくある質問のような定型業務は自動化しやすい一方、クレームや契約変更のような業務は人による対応が引き続き必要です。
Q2. ボイスボットとIVR(プッシュ操作の自動音声)は何が違いますか? A. IVRは番号選択による振り分けですが、ボイスボットは自然な話し言葉で用件を聞き取り、内容に応じて回答や取次ぎを行える点が異なります。
Q3. 小規模なコールセンターでも電話自動化は導入できますか? A. 可能です。まずは件数の多い定型業務(予約受付や営業時間案内など)に範囲を絞って始めることで、無理なく運用を試すことができます。
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本記事はUdeskのオリジナルであり、転載する際は出典を明記してください:https://www.udesk.jp/blog/news/guide/6421/

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