チャットボットのシナリオ作成方法|離脱を防ぐ会話設計の手順
記事概要:チャットボットのシナリオ作成方法を解説。問い合わせ内容の整理から選択肢・分岐・戻る導線、例外対応、有人接続まで、利用者の離脱を防ぎ、スムーズに回答へ導く会話設計のポイントを紹介します。
本記事の目次
カスタマーサポートでチャットボットを導入する場合、「回答できる質問を増やすこと」だけでは十分ではありません。利用者が何を入力すればよいのか分からず途中で離脱したり、必要な情報にたどり着くまで何度も選択したりすると、問い合わせ削減につながりにくくなります。
本記事では、チャットボットのシナリオを作成する手順から、選択肢や分岐の設計、有人対応への切り替え、階層を深くしすぎないための考え方まで解説します。
チャットボットのシナリオ設計で重要な考え方
チャットボットのシナリオは、単純なFAQの一覧ではありません。「利用者がどのような目的で問い合わせ、どの選択肢を選び、どこで回答を得るのか」という一連の流れを設計する必要があります。
例えば「注文について」という問い合わせでも、利用者が知りたいことは「注文方法」「配送状況」「注文変更」「キャンセル」などに分かれます。最初から自由入力だけにすると、利用者が適切な質問を入力できない場合があります。
そのため、よくある問い合わせについては選択肢を用意し、利用者が少ない操作で目的の情報へ進める設計が効果的です。
まずは問い合わせの多いテーマを洗い出す
シナリオ作成では、最初からすべての問い合わせを対象にする必要はありません。
過去の問い合わせ履歴やFAQ、メール、電話、チャットの対応記録などを確認し、問い合わせ件数の多い内容から優先してシナリオ化します。
最初の選択肢は利用者の目的に合わせる
チャットボットを開いた直後に、長い説明文を表示すると、利用者がどこを選べばよいのか分かりにくくなります。
「注文について」「商品について」「支払いについて」「その他」のように、利用者が自分の目的を判断しやすい選択肢を用意します。
選択肢の名称も、社内用語ではなく利用者が普段使う言葉にすることが重要です。

チャットボットのシナリオを作成する5つの手順
1.問い合わせ内容を分類する
まず、過去の問い合わせを整理して、質問をテーマごとに分類します。
「商品」「注文」「配送」「返品」「支払い」など、大きなカテゴリーを作ったうえで、それぞれの中に具体的な質問を整理します。
この段階では、チャットボットで対応する問い合わせと、人による対応が必要な問い合わせを分けておくことも重要です。
2.会話の入口を設計する
次に、利用者がチャットボットを開始したときの画面を設計します。
最初に表示する選択肢が多すぎると、利用者は選択に迷います。一方、選択肢が少なすぎると、何度も「その他」を選ぶことになり、目的の回答まで遠くなります。
利用者が頻繁に選ぶ項目を上位に配置し、必要に応じて「その他」から追加のカテゴリーへ進める構成にすると整理しやすくなります。
3.質問と回答の分岐を設計する
選択肢を選んだ後、どの回答へ進むのかを整理します。
例えば「配送について」を選択した場合、「配送状況を確認したい」「配送日時を変更したい」「届いた商品について確認したい」といった分岐を設定できます。
このとき重要なのは、各分岐の先に明確な回答を用意することです。選択肢を増やすことだけを目的にすると、会話が複雑になってしまいます。
4.戻る導線を用意する
利用者が間違った選択肢を選んだ場合に、最初からやり直さなければならない設計は離脱につながります。
各画面に「前のメニューに戻る」「最初に戻る」といった選択肢を用意しておくと、途中で方向を修正できます。
また、回答を確認した後に「別の質問をする」「担当者に相談する」といった次の行動を提示することも重要です。
5.例外処理と有人接続を設定する
チャットボットですべての問い合わせに回答できるわけではありません。
「回答が見つからない」「個別の確認が必要」「クレームや複雑な相談」などの場合は、有人対応へ切り替えられるようにします。
例えば「解決しませんでしたか?」という確認を表示し、「オペレーターに相談する」という選択肢を用意します。
有人対応への切り替えを無理に避けるのではなく、チャットボットで対応できる範囲を明確にすることが、利用者のストレスを減らすポイントです。
会話階層は深くしすぎない
チャットボットのシナリオを細かく設計すると、選択肢や分岐が増えていきます。しかし、回答にたどり着くまでの操作が多くなるほど、利用者が途中で離脱する可能性があります。
例えば、
「商品について」
↓
「購入後について」
↓
「配送について」
↓
「配送状況について」
↓
「国内配送について」
というように何度も選択させると、利用者は「いつ回答が出てくるのか」と感じる可能性があります。
階層を増やす前に、一つの画面に必要な選択肢をまとめられないか、自由入力やFAQ検索を組み合わせられないかを検討しましょう。
特に、同じカテゴリーを何度も選択しないと回答へ進めない構造は見直しが必要です。
離脱を防ぐために確認したいポイント
シナリオを作成したら、実際の利用者になったつもりで最初から操作してみます。
「この質問の次に何を選べばよいか分かるか」「間違えたときに戻れるか」「回答を読んだ後に次の行動が分かるか」を確認します。
また、チャットボットの利用データを確認することも重要です。一度作って終わりにせず、利用状況を確認しながらシナリオを改善することが重要です。

チャットボットと有人対応を組み合わせる
チャットボットの目的は、すべての問い合わせを自動化することではありません。
よくある質問はチャットボットで回答し、個別判断が必要な問い合わせはオペレーターへ引き継ぐことで、双方の負担を抑えられます。
例えば、営業時間、支払い方法、配送日数などはチャットボットで案内し、注文内容の変更や返金に関する個別相談は担当者が対応する、といった分担が考えられます。
このように、自動対応と有人対応の役割を明確にすることで、チャットボットによる問い合わせ削減と顧客満足度の両方を目指せます。
まとめ
チャットボットのシナリオを作成するときは、機能を増やすことよりも、利用者が少ない操作で必要な回答へ到達できることを重視しましょう。
基本的な流れは、問い合わせ内容の分類、入口の設計、選択肢と分岐の設定、戻る導線の追加、例外処理と有人接続の設計です。
Udeskでは、AIチャットボットを活用して、よくある問い合わせへの自動回答や顧客対応の効率化を支援できます。
FAQやナレッジを活用した自動回答に加え、必要に応じて有人対応へ引き継ぐことも可能です。さらに、チャットだけでなく、電話、メール、LINEなどのチャネルをまとめて管理することで、顧客とのやり取りを一元化できます。
FAQ
Q1:チャットボットのシナリオは何から作ればよいですか?
まず過去の問い合わせ履歴を確認し、問い合わせ件数の多い質問を分類します。その中からチャットボットで回答しやすい内容を選び、優先順位の高いものからシナリオを作成します。
Q2:チャットボットの階層は何段階までが適切ですか?
一律の正解はありませんが、回答までに何度も選択させる構造は避けたほうがよいでしょう。実際の利用データを確認し、離脱が多い箇所は選択肢や階層を見直すことが重要です。
Q3:チャットボットで回答できない質問はどうすればよいですか?
有人対応へ切り替えられる導線を用意しましょう。回答できない問い合わせを無理に自動処理するより、必要なタイミングでオペレーターへ引き継ぐほうが顧客体験を維持しやすくなります。
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本記事はUdeskのオリジナルであり、転載する際は出典を明記してください:https://www.udesk.jp/blog/news/guide/5959/
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