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VOC分析を「集計」で終わらせない方法|顧客の声をFAQ・商品改善へつなぐ

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記事概要:VOC分析を集計で終わらせず、顧客の声をFAQや商品・サービス改善につなげる方法を解説。収集、優先順位付け、改善、効果検証までの流れを紹介します。

 
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多くの企業には、すでに大量の「顧客の声」があります。コールセンターへの苦情、チャットで繰り返される質問、メールで寄せられる要望、ECサイトのレビューなどです。難しいのは、それらを集めることではありません。集めた後に、何を変えるのかまで決められているかという点です。

VOC分析で本当に目指すべきなのは、分散した顧客の声から行動につなげるべき問題を見つけ、それを実際に変えられる部門へつなぐことです。

VOCとは

VOC(Voice of Customer)とは、顧客の意見、要望、不満、利用体験などを収集・分析し、商品やサービスの改善に活用する考え方です。従来のVOC分析では、苦情件数、満足度、頻出キーワードなどを集計して終わるケースもあります。しかし、件数だけでは問題の重要度を判断できません。

つまり、VOCの価値は「どれだけ声を集めたか」ではなく、顧客の声→問題→改善→結果までつなげられるかにあります。

顧客の声をどこから集めるか

アンケートだけを見ていると、実際の問い合わせで頻繁に発生している問題を見落とす可能性があります。顧客は必ずしもアンケートに回答するわけではありません。一方で、電話、メール、チャット、レビューなどでは、困っていることを直接伝えることがあります。

そのため、VOCデータはできるだけ実際の顧客接点を広くカバーする必要があります。電話、オンラインチャット、問い合わせチケット、メール、ECレビュー、SNS、NPSやCSATなどが代表的です。

ただし、データは多ければ多いほどよいわけではありません。重要なのは、その顧客の声を何の意思決定に使うのかを明確にすることです。

カスタマーサポートなら繰り返される問い合わせ、商品部門なら機能への不満、マーケティング部門ならブランドへの評価など、部門によって必要な情報は異なります。分析結果を具体的な行動につなげるには、最初から「誰が、何を変えるために見るのか」を決めておくことが重要です。

問い合わせ管理システム

優先順位をどう決めるか

VOC分析でよく起こるのが、「すべての問題が重要に見える」という状態です。

例えば、ある月に5,000件の顧客意見があり、そのうち配送関連が1,000件、返金関連が700件、商品利用に関する問題が500件だったとします。件数だけを見れば配送問題を最優先にしたくなります。

しかし、実際の優先順位は頻度だけでは決められません。

重要なのは、発生頻度と影響度を組み合わせることです。頻繁に発生している問題は対応範囲が広い一方、発生件数が少なくても、返金、解約、重大なクレームなどに直結する問題は優先度が高い場合があります。

さらに、分類ラベルだけでなく顧客の実際の発言を見ることも重要です。

例えば「配送遅延」という一つのカテゴリに、

「まだ荷物が届きません」

「追跡情報が2日間更新されません」

「配達完了になっていますが、受け取っていません」

という3種類の声が含まれているとします。

いずれも物流関連ですが、原因は同じとは限りません。配送時間の問題、追跡情報の問題、配達情報の正確性の問題など、対応方法は異なります。

そのため、VOCの優先順位は、

頻度が高い+影響が大きい → 優先対応
頻度が高い+影響が小さい → FAQ・業務フローを改善
頻度が低い+影響が大きい → 詳細調査
頻度が低い+影響が小さい → 継続観察

というように、件数だけではなく「何が起きているか」「事業にどの程度影響するか」で判断することが重要です。

FAQ改善へつなげる

同じ質問が何度も発生しているなら、それはFAQに改善余地があるサインかもしれません。

例えばEC企業で、「返金にはどのくらい時間がかかりますか」という質問が繰り返し発生しているとします。FAQに返金期間が書かれているからといって、情報提供が十分とは限りません。

なぜ顧客がまだ質問しているのかを確認する必要があります。情報がページの奥に埋もれているのか、決済方法によって返金時期が異なるのに条件が書かれていないのか、それとも自分の注文に当てはまるか判断できないのか。

VOC分析から、

顧客が何を聞いているか → 現在のFAQのどこが足りないか → 内容を修正する → 同じ問い合わせが減ったか確認する

という流れを作れば、FAQは固定されたマニュアルではなく、実際の顧客行動に合わせて改善される情報基盤になります。

例えば「返金まで何日かかるか」という問い合わせが減った一方で、「なぜ自分の返金はまだ完了していないのか」という問い合わせが増えた場合、新しいFAQは標準的な期間を説明できても、個別の注文状況までは解決できていないことが分かります。

この違いを見つけられることが、VOCをFAQ改善に使う大きな意味です。

カスタマーサポートシステム

商品・サービス改善へつなげる

VOCの価値は、カスタマーサポートだけで完結するものではありません。

例えば物流サービスで、「追跡情報が更新されない」という問い合わせが繰り返し発生しているとします。FAQに「追跡情報の反映には時間がかかる場合があります」と追加するだけなら、問い合わせを説明しているだけです。

一方、問い合わせが特定の配送工程に集中していることが分かれば、追跡システムや通知の仕組み、情報の表示方法そのものを見直すきっかけになります。

Udeskが2026年8月に公開した企業向けの問い合わせデータ分析記事では、J&T Expressの事例が紹介されています。J&T Expressでは繁忙期に1日最大約120万件の問い合わせが発生し、WhatsApp、Facebook Messenger、メール、電話、アプリ内チャット、ECプラットフォームなど複数の顧客接点が利用されていました。Udeskはこれらのサービスデータを統合して分析し、「荷物情報の更新遅延」や「返金プロセスの分かりにくさ」などの顧客課題を特定しました。その後の改善により、関連する問い合わせは41%減少し、物流追跡に関する問い合わせもさらに29%減少したと公式に紹介されています。

この事例で注目したいのは、VOC分析がカスタマーサポート部門だけで止まっていないことです。問い合わせデータから見つかった問題が物流追跡や業務フローの改善につながり、その後に新たに発生した問い合わせデータを使って、改善の効果まで検証しています。

つまりVOCは、「顧客が何と言ったか」を集計するためのものではなく、顧客が困っている場所を見つけ、企業が何を変えるべきかを決めるための情報として使えます。

改善結果を再びVOCで検証する

VOC分析は、改善策を実施したところで終わりではありません。

例えば、配送に関するクレームが増えたため、物流追跡ページを改善したとします。その後に確認すべきなのは、「改善したかどうか」だけではありません。

「物流情報が更新されない」という問い合わせは減ったか。配送に関する不満全体は減ったか。顧客は代わりに別の質問をするようになっていないか。

もし元の問い合わせが減った一方で、「いつ届くのか」という質問が増えたなら、情報の見え方は改善したものの、配送予定そのものへの不安は解消されていない可能性があります。

そのため、VOCの運用では、

収集 → 分析 → 優先順位付け → 改善 → 再収集 → 効果検証

というサイクルを作ることが重要です。

Udeskが公開している問い合わせデータ分析の方法でも、分析結果を改善会議やFAQ更新などの具体的なアクションにつなげ、その後のデータから改善効果を確認する考え方が示されています。

このサイクルがあれば、VOCは一度作ったレポートではなく、継続的に業務を改善するための仕組みになります。例えば、配送問題を運営部門へ渡す、商品への不満を開発部門へ共有する、繰り返し質問される内容をFAQへ反映するといった形で、分析結果を実際の担当者と行動に結び付けます。

UdeskのVoice of Customerは、複数の顧客接点からVOCを収集し、AI分析や可視化によって顧客の声を整理するだけでなく、課題を発見して改善につなげるための仕組みを提供しています。

まとめ

VOC分析は、顧客の声を集めて件数を報告するだけでは十分な価値を生みません。電話、チャット、メール、チケット、レビュー、SNSなどの複数の接点から顧客の声を集め、頻度と影響度を見ながら優先すべき問題を見つけることが重要です。

さらに、顧客の具体的な発言まで確認すれば、単なる「配送に関する問い合わせ」から、「追跡情報の更新が分かりにくい」といった具体的な課題へ掘り下げられます。その結果をFAQ、Webページ、業務フロー、商品やサービスの改善へつなげ、変更後に再びVOCデータを確認することで、分析から改善までの循環を作れます。

UdeskのVoice of Customerは、複数の顧客接点から声を収集し、AI分析や可視化を通じて、顧客の声をFAQや商品・サービスなどの具体的な改善につなげる仕組みを提供しています。

FAQ

Q. VOC分析の目的は何ですか?
顧客の声から重要な課題を見つけ、具体的な改善につなげることです。

Q. VOCデータはどこから集められますか?
電話、チャット、メール、チケット、レビュー、SNS、アンケートなどから収集できます。

Q. 改善後は何を確認すべきですか?
関連する問い合わせや顧客の反応がどう変化したかを再びVOCデータで確認します。

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本記事はUdeskのオリジナルであり、転載する際は出典を明記してください:https://www.udesk.jp/blog/news/guide/6501/

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